2018年1月5日金曜日

アリストテレス著「ニコマコス倫理学」 33

アリストテレス著「ニコマコス倫理学」を読み進めている。下巻の160ページ程度まで、読み進めた。

アリストテレスは、抑制のない人と人柄が不良な人とは異なると言う。それを次のような比喩で語る。

「抑制のない人とは、決すべきすべての議案を決議し、すぐれた法律も整備しておきながら、それを全然活用しないような国に似ている」

「これに対して劣悪な人は、法を活用するが、その法そのものが劣悪な国に似ている」

快楽と苦痛にかんして、アリストテレスは、三つの通念があると言う。一つ目は、「いかなる快楽も、それ自体においてもたまたま付帯的にも、善いものではない」という立場であり、二つ目は、「一部の快楽は善いものだが、多くの快楽は劣悪なものだ」という立場であり、三つ目は、「たとえ快楽がどれもみな善いものだとしても、最高善が快楽であることは不可能である」という立場である。

しかし、アリストテレスは、快楽が善いものでないということも、最高善でないということも正しいことではないと言う。