2018年1月13日土曜日

アリストテレス著「ニコマコス倫理学」 40

アリストテレス著「ニコマコス倫理学」を読み進めている。下巻の230ページ程度まで、読み進めた。

アリストテレスは、別の種類の愛として、優越性に基づく愛を挙げる。

「愛の別の種類は、優越性に基づくような愛である。たとえば、息子に対する父親の愛、一般に年少の者に対する年長の者の愛、また女性に対する男性の愛、および、一般にいかなる支配であっても、支配される者に対する支配する者の愛がこれに該当する」

「そして、優越性があるようなすべての愛において、愛情も比例的になっていなければならない。たとえば、よりすぐれた者は、自分が愛するより以上に相手から愛されるべきなのであり、より有用な者もそうである。ほかの点で優越する者も、それぞれ同様である。というのも、愛情が価値に応じたものになるとき、そこには「等しさ」もなんらかの意味で生まれるからである。そしてこの等しさの発生こそ、愛に属することであると思われる」

アリストテレスは、友人は友人に対して最大の善を願うかどうかは難問であると言う。

「たとえば人と神との隔たりのようにはなはだしく互いに隔たってしまった場合であれば、関係はもはや続かないからである。ここからはまた、いったい友人は友人に対して、最大の善、たとえば神になるというような善を、願わないのだろうかという難問が生まれる。なぜ人がそのように願わないかといえば、そうなったとき、もはや相手は自分にとって友人ではなくなってしまうし、したがって善いものでさえなくなってしまうからである」