2018年3月14日水曜日

アリストテレス「形而上学」 20

岩波文庫のアリストテレス「形而上学」の上巻を読んでいる。165ページ程度まで、読み進めた。

第五巻第四章は、自然についての説明である。現代の自然科学の観点からは、アリストテレスの自然論はとても古いものである。しかし、その本質は突いているように思う。次のような説明がそれである。

「第一義的の主要な意味で自然と言われるのは、各々の事物のうちに、それ自体として、それの運動の始まりを内在させているところのその当の事物の実体のことである、というのは、事物の質料が自然と言われるのは、質料がこの実体を変容しうるものなるがゆえにであり、また事物の生成し生長する過程が自然と呼ばれるのも、この過程がまさにこの実体から始まる運動なるがゆえにであるから」

第五巻第五章では、アリストテレスは、アナンカイオン(必然的な)とは「そうあるより他ではありえないこと」であると言う。このことに、異論はない。また、「或るものはその必然的であることの原因を他にもつが、或るものは他になにももたないで、かえって他の物事がこの或るもののゆえに必然的とされている」と言う。このことにも、異論はない。